
今日こそ、うまく伝えたい。でも、いざ話そうとすると言葉が見つからなくて…。この記事が私の代わりに気持ちを伝えてくれますように。
「どうして言いたいことをちゃんと説明できないの?」
夫に何度もそう言われてきた私。
実は私も同じくらい、いやそれ以上に自分の言葉足らずに苦しんでいました。
夫の目の前に立つと、頭の中にあるモヤモヤした思いが急に整理できなくなる。
大切なことを伝えようとすればするほど、言葉が行方不明になってしまう。
これは私だけじゃないんです。
ADHDを持つ多くの人が同じ問題を抱えています。
この記事は、あなたの夫だけでなく、あなたが愛する大切な人に読んでもらうためのものです。
自分自身のADHD気質を少しでも理解してもらった上で、これからもお互いを大切にしたい人がいるという方へ届けばなあと思います。
ADHDのことを知ってもらいたいという方と一緒に読んでいただいてもいいかなと思います。
直接うまく説明できないからこそ、この「説明書」を通して周りの方に頭の中を少しでも理解してもらい、これからの人間関係が少しでもより良くなれば嬉しいです。



あなたも同じように感じていますか?「どうして上手く説明できないんだろう」って自分を責めてしまう気持ち、共感します。
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「なぜ説明できないの?」その理由はこれです





説明しようとすればするほど、頭の中が迷路になっていく感じ…。これ、わかる人にはすごくわかるはず。
夫に質問されて黙り込んでしまう時、私の頭の中はこんな状態です:
- 質問を聞いた瞬間、頭の中に10個くらいの答えが同時に浮かぶ
- どの答えから話せばいいか迷う間に、さらに思考が枝分かれしていく
- 「ちゃんと答えなきゃ」というプレッシャーで余計に頭が混乱する
- 結局、何を言えばいいのか分からなくなり、黙ってしまう
これは「言語化の難しさ」と呼ばれるADHDの特性の一つ。
決して考えがないわけでも、あなたを無視しているわけでもないんです。
むしろ、きちんと伝えたいという思いが強すぎて、そのプレッシャーに脳が対応できなくなっているんです。
私の頭の中の実際の声(夫に「どう思う?」と聞かれた時)



えっと、A?でもBも大事かも。あっCのことも考えないと。でもそもそもDが問題かも。あれ、さっき何を聞かれたんだっけ?うまく説明できないと怒られるかも。簡潔に答えないと。でも大事なことが抜けたら嫌だな。あっ時間かかりすぎてる。何か言わなきゃ。でも何を?
この混乱した思考の渦を整理して話すのが、私にとってはとても難しいことなんです。
この「頭の中の声」、まさに私の日常そのものなのです。
夫はシンプルに考えているのに、私は複雑すぎて自分でも混乱する…。
ADHDの妻が「本当は伝えたいこと」5つの真実


これ、全部毎日考えてること! でも、言葉にすると「大げさ」と思われそうで言えなかった…。
日常会話でうまく伝えられないけれど、本当はこんなことを伝えたいと思っています:
1. 「返事がないのは、あなたに関心がないからじゃない」
質問に即答できない時、それはあなたへの無関心ではなく、むしろ「ちゃんと答えたい」という思いが強すぎることが原因です。
私の中で答えを整理する時間が必要なときは、少し待ってくれると助かります。



夫からの「なんで黙ってるの?」っていう表情が怖くて、余計に言葉が出なくなっちゃうんだよね…。
2. 「感情が急に爆発するのは、溜め込んでいるから」
ADHDの私は感情の整理や適切な表現が苦手。
小さなストレスを言葉にできずに溜め込み、ある日突然「爆発」してしまうことがあります。
これは計画的な怒りではなく、自分でもコントロールできない感情の波なんです。
3. 「指示が多いと混乱する」
「掃除して、それから買い物行って、帰りに郵便局寄って…」という複数の指示は、私の頭の中で迷子になります。
一度に一つのことを簡潔に伝えてもらえると、とても助かります。



夫は「言ったよね?」って言うし、確かに聞いたけど他のことを考えた瞬間、消えちゃうんだよね、言葉が…。
4. 「忘れ物は、あなたを大切にしていないからじゃない」
約束や大切な日を忘れてしまうのは、記憶の管理が苦手なADHDの特性です。
忘れることと、あなたへの気持ちの強さは関係ありません。
むしろ「忘れたくない」という思いが強いほど、脳が固まってしまうことも。
5. 「『なぜできないの?』と聞かれても答えられない」
「なぜ」と聞かれると、原因を整理して説明する必要があり、それが私にとっては最も難しい質問です。
「何があったら上手くいく?」という形で聞いてもらえると、答えやすくなります。



「なぜ?」って聞かれると頭が真っ白になる。「わからない」しか出てこないの、本当に苦しいよ…。
おすすめのコミュニケーションツール



自分に合ったツールを見つけるのって本当に大変。でも、こういうものがあれば助かりそう…。一緒に試してみてほしいな。
私のような言語化が苦手なADHD当事者にとって、コミュニケーションを助けるツールはとても重要です。
調べてみて見つけた、試してみたいツールとテクニックを紹介します。
おすすめツール:「感情カード」で言葉にならない気持ちを表現
言葉にできない感情を視覚的に伝えるためのカードです。言語化が苦手なときでも、カードを指差すことで気持ちを伝えられそうです。
気になっている感情カード
表現カード 45種類セット
シンプルなデザインで、4つの基本感情(喜び・悲しみ・怒り・恐れ)から派生する45種類の感情を視覚的に表現したカード。
「言葉が出てこない」ときも、このカードを指差すだけで複雑な感情を伝えられるかもしれません。



カードで感情を示すなんて、最初は恥ずかしいかも…でも、言葉が見つからなくて夫を傷つけるよりずっといいよね。
おすすめテクニック①:「メモ書きコミュニケーション」
重要な話やお願いごとは、その場で言語化するのではなく、一度紙に書いてから伝える方法です。
役立ちそうなツール
携帯用ミニメモセット
いつでもどこでも思いついたことをメモできる小さなノートとペン。
特に感情的になりそうな話題は、事前にメモを準備しておくと会話がスムーズになりそうです。



メモを見ながら話すのって、「台本読み」みたいで変かな…でも、伝えたいことがちゃんと伝わるなら、それでいいよね。
おすすめテクニック②:「質問フォーマット」の活用
特定の形式で質問してもらうと、答えやすくなります。夫に知っておいてほしい質問の仕方です。
例:
- ×「なぜできなかったの?」→ ○「何があれば次はできる?」
- ×「どう思う?」→ ○「AとBではどちらがいい?」
- ×「何でも言って」→ ○「◯◯についてどう感じる?」
参考になりそうな本
発達障害・グレーゾーンの あの人の行動が変わる言い方・接し方事典
この本は、アスペルガー症候群の夫と暮らす筆者が生活の中で得た経験や取材をもとに、行動の変化を強く後押しする「言い方」や「接し方」が集められています。夫と一緒に読んでみたいと思っています。
夫へのお願い:理解してほしい3つのこと
最後に、ADHD当事者として夫に知っておいてほしい大切なことがあります:
- 私の「言語化できない」は「考えていない」ではありません
むしろ、あなたに正確に伝えたいという思いが強いからこそ起こる現象です。 - 「頑張れば話せるはず」は当てはまりません
脳の仕組みの問題なので、「意志の力」だけでは解決できないことをわかってもらえると嬉しいです。 - 書面やツールを使った伝達は「逃げ」ではなく「工夫」です
直接話せないからといって、あなたとのコミュニケーションを諦めているわけではありません。
むしろ、より良く伝えるための努力なのです。



どれだけ努力しても「意志が弱い」「やる気がない」って言われ続けた日々…。でも、これはやる気の問題じゃないんだって知ってほしい。
まとめ:「理解」が最大の愛情表現
ADHDの言語化の難しさを理解することは、私たち夫婦の関係を大きく変えました。
あなたの大切な人も、自分の気持ちをうまく伝えられないことにきっと苦しんでいるはずです。
でも、あなたが「翻訳者」になることで、その苦しみは少しずつ和らいでいくでしょう。
この記事が、あなたの大切なパートナーの「見えない苦しみ」を理解するきっかけになれば嬉しいです。


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